SCHOOLお菓子教室

シフォンケーキと私

ハワイ島

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日本を出発して、最初に訪れたのがハワイ島のヒロという街。虹色のシフォンケーキを作りたいと考えていた時、この街で虹色のパン(rainbowbread)を作っているお店があると雑誌で知ってから、ハワイに行ったら、ぜひ行ってみたいと思っていたお店です。いろいろな種類がありましたが、選んだのは濃いピンク色(ガバ)と黄色(マンゴー)の二色が入ったパン。食べた感じは、日本のイギリスパンのような感じでした。もっといろいろな種類のものを買って来ればよかったと、後悔しました。

 ハワイ島を案内してくれたタクシーの運転手さんが教えてくれました、それは、地元産の牛肉をハワイ産の塩で食べること。料理のできるコンドミニアムを借りていたので、早々にマーケットに連れて行ってもらって、いろいろと食料を買い込み、夜は、ステーキパーティーとなりました。初日のハワイの夜は大満足。腰の痛みも忘れてしまいました。

ハワイのシフォンケーキ

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今日からオワフ島です。会いたかった人にやっと会えます。この日をどんなに待ち望んでいたことか。
 ワイキキに着いて車で30分位行くと、生徒さんのおじさんのお店は広い通り沿いにあったので、迷うことなくすぐにわかりました。
 初めてお会いしたのに、以前から知っていた人のように快く迎えてくれたので、会う前の緊張感がどこかへ行ってしまいました。
 おじさんは日系二世で、戦争のときは収容所に入れられていたそうです。戦後ハワイへ帰されてからお菓子屋で働き始め、寝る暇もないほど一生懸命に働いてお金を貯め、その働いていたお店を買い取ったそうです。その当時のオーブンが、おじさんと同じようにまだ現役で70年以上も働いていると話してくれました。

 シフォンケーキの形

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  戦後、おじさんは日本へお菓子の講習会に招かれたり、おじさんのところへ、日本から洋菓子の勉強にたくさんのお菓子屋さんが勉強に来たりしていたそうです。そのお菓子の中の一つに、シフォンケーキという名のお菓子があったのではないかと思われます。シフォンケーキはアメリカのお菓子なので。。。。
 
 数十年前、日本の普通のお菓子屋さんで、パウンドケーキの形なのにシフォンケーキという名前がついていて、どうしてこのケーキがシフォンケーキなの?と、不思議に思ったことがありました。その時の私のシフォンケーキのイメージは、中央に穴があり円筒の型で焼いた背の高いケーキと思っていたからです。その後も時々、いろいろな型で作られているシフォンケーキを見るたびに、不思議に思ったほどです。新しいタイプのお店ではなく老舗に近いお店だったので、ひょっとしたらハワイのおじさんがら習ったお店?などと、想像してしまいます。
 戦後、日本人が洋菓子を学んでも、お菓子を焼くオーブンがない、作る道具がない。そんな中で試行錯誤しながら、持っている道具を使って作ったシフォンケーキが、パウンド型だったのでしょうか?

 ラ・ファミーユのシフォンケーキを型に入れたまま、おじさんのところへ持っていったところ、その型をみておじさんは、「これは良い型だ」と、言ってくれました。ハワイの型は底が取れないので、型から生地を外すのがとても大変なのだということでした。